福島県
会津の坂下(ばんげ)にある金塔山恵隆寺には弘法大師が立ち木に彫ったという本尊十一面千手観音菩薩が祀られている。この観音像ゆえに恵隆寺は立木観音と呼ばれ親しまれている。本尊の身丈は8m50cm。立ち木に彫られたものとしては日本最大級。仏都会津の名に相応しい。相応しいのはそれだけではない。本尊に従うは脇侍の二十八部衆、風神と雷神合わせて30体。この数は京都の三十三間堂に匹敵する。