数理工学の個々の研究は、工学の諸分野のみならずさらには自然・人文・社会科学などの多様な対象分野に実在する興味深い(と個々の研究者が思う)諸現象からスタートする。
これらは、実世界に存在する生の現象であるため、多くの場合、様々な要素や原因・結果が絡み合った複雑で泥臭く混沌とした状況で与えられる。
次に、この実現象の背後にある本質的な数理構造をモデル化し、数理解析を行うための問題設定を行う。
この際、一般にはこのような複雑実現象のモデル化・問題設定はユニークに決まるものではなく、研究者の視点、プロージビリティ、適切なモデルとは何かといった様々な要因に左右される。
このようにして問題がいったん設定されれば、多様な数理的手法を駆使して、その問題を理論的もしくは数値的に解くことになる。
(中略)
さらに、この一問題解決に留まらずに、この数理的アプローチを一般化して分野横断的な普遍性を有する数理的方法論の体系化を目指すことが、(中略)数理工学の真髄である。
数列 \(\{x_{1},x_{2},...,x_{n},...\} \)において、ある数 \(\alpha\) が存在し、以下の性質を満たすとき、整列 \(\{x_{n}\}(n=1,2,...)\) は \(\alpha\) に収束するという。 \[n > N \Rightarrow |x_{n} - \alpha| < \epsilon \] 数列 \(\{x_{n}\}(n=1,2,...)\) は \(\alpha\) に収束するとき、 \[\lim_{n \rightarrow \infty} x_{n} = \alpha\] と表し、数列 \(\{x_{n}\}\) の極限値は \(\alpha\) であるという。
\[(xy)' = x'y + xy' \]
\( v \ne 0 \) のとき、 \[(\frac{1}{y})' = - \frac{y'}{y^{2}}\] \[(\frac{x}{y})' = - \frac{x'y - xy'}{y^{2}}\]
t の関数 \( y = f(t) \)に\( t = g(x) \)を代入した合成関数 \(y = f(g(x))\) について、 \[\frac{d}{dx}\{f(g(x))\} = f'(g(x)) \cdot g'(x)\] \[\frac{dy}{dx} = \frac{dy}{dt} \frac{dt}{dx}\]