ガンドルフォ城[Castel Gandolfo]はイタリア共和国のローマ県カステル・ガンドルフォ町のアルバーノ湖のほとりにある.
別名,教皇宮殿[Palazzo Pontificio]と呼ばれるように,ローマ教皇ウルバヌス8世[Urban VIII, 1568/4/5-1644/7/29;位:1623/8/6-1644/7/29]の時代に建設が始まり,以降,歴代のローマ教皇の別荘として利用された.
1870年にフランス帝国とプロイセン王国の間で普仏戦争が勃発すると,教皇領を守っていたフランス軍が撤退.イタリア王国軍が進駐し教皇領はイタリア王国領となる.ローマがイタリア王国の首都となるに及んで,教皇ピウス9世[Pius IX,1792/5/13-1878/2/7]がこれに反発し,自らをバチカンの囚人と宣言しイタリア政府関係者を破門.教皇ピウス11世[Pius XI,1857/5/31-1939/2/10]の時に至って,1929年にイタリア王国首相ムッソリーニ[Benito Amilcare Andrea Mussolini,1883/7/29- 1945/4/28]との間でラテラノ条約[Lateran Treaty]が締結されバチカン市国[Status Civitatis Vaticanae]が成立.ラテラノ条約によって,ガンドルフォ城はバチカン市国[Status Civitatis Vaticanae]の特別領土とされた.