札幌

北海道庁所在地.『シャクシャインの戦いを記録した津軽藩士・則田安右衞門の『寛文拾年狄蜂起集書[1670]』には「はつしやふ[発寒]」の上流に「さつほろ」というコタン[アイヌ集落]があったことを記録している.また,元禄郷帳[1700]』では札幌は「しやつほろ」と書かれ,「さとほろ」とも呼ばれた.「さとほろ」というのはアイヌ語で豊平川の古名.乾いた大きい川を意味するサッ・ポロ・ペッ[sat-poro-pet]が語源と考えられている.

1869[明治2]年の松浦武四郎の記録には「察縨」・「札縨」とある.

札幌の中心部は豊平川が運んだ土砂の堆積によって形成された札幌[豊平川]扇状地に位置している.山鼻から大通公園辺りまでが扇状地上部であり,大通公園より下部では伏流水が地上に湧きメㇺ[池泉]が多く見られた.現在,北海道庁庭園にある池は,その名残と言えよう.