北海道札幌市中央区の地名.
藻岩山の東端の軍艦岬の山の端に位置していることから「山の端」が転じて山鼻となったのだろう.一帯はアイヌ語で鹿の住む林「ユクニクリ」と呼ばれる地であった.
1874[明治7]年,石切山道の周辺の上山鼻[藻岩下]・下山鼻・伏見・鴨々川に入植が行われ山鼻村が誕生.1876[明治9]年に石山道[国道230号]が建設され,東西に東屯田通と西屯田通が設けられ,仙台藩・盛岡藩・会津藩・津軽藩などの元士族240戸1114人の山鼻屯田兵が入植.山鼻は琴似に次ぐ規模の屯田兵村となった.
1986[明治19]年,山鼻村の鴨々中島[中島公園]が札幌区に編入.
1906[明治39]年,山鼻村と円山村が合併し藻岩村に.さらに,1910[明治39]年には山鼻村の一部が札幌区に編入され札幌区山鼻町となる.1925[大正14]年,南1条から南30条の条丁目が設定され山鼻の地名は消えることとなる.
一方,1910[明治39]年に札幌区に編入されなかった藻岩村の山鼻村西端は1938[昭和13]年に円山町となり,山鼻村だった地区は山鼻・八垂別・白川の3字となった.1941[昭和16]年4月1日,札幌市に編入.山鼻は伏見町・山元町・円山南町・藻岩山・藻岩下となった.
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