現在の東京・港区高輪1丁目と白金1丁目に当たる地域.魚藍坂下は黒鍬組の組屋敷である黒鍬組大縄屋敷があった場所.大縄屋敷というのは下級武士が同じ組で一括して下賜された屋敷地のこと.また,黒鍬というのは江戸幕府の職制の一つ.黒鍬者とか黒鍬之者,黒鍬同心と言われ,江戸城内の掃除や荷物運搬などに従事した.
この黒鍬組大縄屋敷などが,1872[明治5]年に白金志田町となった.魚藍坂下であるので下町から志田町となったとも.1879[明治11]年11月2日に東京府芝区となり,麻布田島町と三田松坂町の一部を編入.
1967[昭和42]年7月1日,一部が高輪1丁目に編入.さらに,1969[昭和44]1月1日には残りが白金1丁目に編入されて消滅した.
渋谷駅前と田町駅前を結ぶ都バス田87の白金高輪駅前というバス停は,かつては白金志田町だった[「ふらり都バスの旅」[泉麻人,『TOKYO 都バス 乗り隊歩き隊 November 2019] ].
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