兵庫県丹波市春日町黒井にある城郭.建武年間[1334-1337]に赤松則村の子・赤松貞範[1306-1374]によって築城されたと伝わる.保月城ともいう.
赤松氏支配の後,荻野氏が城を支配.信濃国を発祥の地とする清和源氏頼季流井上氏の流れを汲む赤井氏は氷上郡を支配下に収め,黒井城主・荻野氏に赤井直正[1529-1578]が養子として乗り込んだ.天文23[1554]年には赤井直正こと荻野直正は黒井城主で外叔父であった荻野秋清を殺害して家督を簒奪.永禄13[1570]年には甥の赤井忠家と共に織田信長の麾下となる.しかし,元亀2[1571]年に氷上郡へ侵攻した山名祐豊を駆逐し逆に本拠地まで攻め入る.存亡の危機に陥った山名祐豊が織田信長に支援を求めたことで織田信長からの離反を余儀なくされた.
織田信長の命を受けた明智光秀は丹波侵攻に対抗する中,赤井直正は病死.赤井直正の子・赤井直義が叔父・赤井幸家の後見の下で明智光秀の攻撃に耐えるも,次第に劣勢となり落城.赤井直義は丹波を去った.
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