臼杵端城

福岡県福岡市西区今津にある城.今津湾に注ぐ瑞梅寺川河口の近くにある.湾に面した低地にある丘の上に2つに削平地を有する複郭構造.宝永6[1709]年に福岡藩儒学者・貝原益軒によって作成された筑前国の地誌である『筑前国続風土記』によると大友氏家臣の臼杵重察が城将を務めたという.大友氏は天文年間[1532-1555]以降,柑子岳城を本拠にして今津のある志摩郡を支配した.柑子岳城には,大友氏一族の臼杵鎮続が入り志摩郡代を務めている.臼杵重察は臼杵鎮続の家臣ということになろう.

元亀3[1572]年,臼杵鎮氏と原田親種との間で池田河原の戦いが勃発.臼杵鎮氏軍は泊城へ落延びる途中,平等寺で自刃.臼杵鎮氏の後任として木付鑑実が入る.しかし,原田親種の父・原田隆種による攻撃を受け,天正7[1579]年には木付鑑実が柑子岳城を捨てて立花城へと落ち延びた.これによって,大友氏による志摩郡支配は終焉.

近くには鷺古城がある.この鷺古城は鷺氏の居城であったと伝わる.


©OpenStreetMap,N.T.

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