武蔵村山市中央にある.この薬師堂の宝篋印塔には延文元[1356]の銘があるので起源は古いと言える.北条氏直の家臣石川土佐守の死後その娘であるお祢い殿を助けて乙幡[追幡]孫三郎が中藤村に逃れたという伝承がある[『乙幡泉家文書』].そして,そのお袮い殿の守り本尊がこの薬師堂に祀られている薬師如来像という.
いくつかの伝承があるが,萩の尾薬師堂は武蔵村山の名家である乙幡氏ゆかりであることは間違いなく,乙幡氏は乙幡勘解由能忠から七郎只次,六右衛門能正と続き,豊臣秀吉軍によって八王子城が落城したことに伴い,この地において帰農したという.
今でも,乙幡家は武蔵村山に多い.
出典：国土地理院地図[電子国土Web]に一部追記.
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