静岡県浜松市浜北区根堅にある遺跡.古墳時代から江戸時代に至るまでの遺跡であり,岩水寺駅前から北の大門川と荒巻川に挟まれた範囲で広がる.中屋遺跡は和名類聚抄における麁玉郡赤狭郷に比定される.赤狭郷は雲岩寺村・安泰寺村・岩水寺村・尾野村・柴本村からなっていた.中屋遺跡は57石12戸の安泰寺村に属していた.
中世後期までの東西160mの大溝と土塁が検出されている.竪穴建物,掘立柱建物の遺構も検出されている.
出典：国土地理院地図[電子国土Web]に一部追記.
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麁玉郡赤狭郷は鎌倉御家人である赤佐氏の発祥の地.赤佐氏の初代は赤佐三郎俊直[-1209],2代目は赤佐左衛門尉共俊[-1246],3代目は赤佐新左衛門共明[-1279],4代目は赤佐左衛門太郎朝清[-1312]であることが知られている[『奥山家古代記』,引佐町古文書].赤佐左衛門太郎朝清は井伊奥山氏を称した.井伊氏が輩行名で太郎を称し,赤佐氏が三郎を称していることから,赤佐三郎俊直は井伊氏の出身の三男であったことが推測される.
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