北方ルネサンスのとりを務めるフランドルはブリュージュの画家。 とは言っても、生まれはドイツで修業もケルンで積む。その後、ブリュッセルでR.ウェイデン(Rogier van der Weyden[1399/1400-64],初期フランドル派)を師としたと考えられている。 北方ルネサンスというと宗教革新的な運動と関係があるけれども、メムリンクの場合はそうした運動とは距離を置いていた。左右対称の均衡のとれた構図を採用する画風によって宗教画などを描いたことで知られる。 また、肖像画も得意とし、ことに1465年にブルッヘ(Brugge,世界遺産)に移り住んでからはブルッヘのイタリア人の好むところだったという。