『聖母子像』

北方ルネサンスの代表者にしてドイツ美術史上の天才デューラー(1471-1528)の作品。この絵の冷徹さは聖母マリアの人形のような表情と、肥え過ぎている幼いキリスト、更にはキリストの左手には隠すようにして原罪の象徴であるリンゴがあること。この冷徹さはデューラーの時代は丁度マルティン・ルターらによる宗教改革運動の時期であり、デューラー自身もルターの思想に共鳴していたことからすると頷ける。

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