円蔵寺(会津)
会津柳津福満虚空蔵尊、霊巌山円蔵寺。1月7日に行われる、下帯一つで多くの男達が鰐口に登る七日堂の裸祭りで知られる。この寺は、806(大同元)年に法相宗の徳一大師によって創建。弘法大師が唐から日本に帰る途中に霊地を求めるために投げた三鈷が紀州の那智に、三本の霊木は安房の天津、常陸の村松に、そして只見川を遡って柳津に漂着したという。壮大な伝説であるが、柳津に辿りついた霊木を弘法大師自らが刻んだのが福満虚空蔵尊。円蔵寺は1385(至徳2)年に義乗法師が荒廃していた伽藍を復興し臨済宗興徳寺の末寺としたことで歴史上に登場してくる。その後、1627(寛永4)年に南宗和尚の時代に臨済宗妙心寺派に属した。その後、織田信長、豊臣秀吉、豊臣秀次、蒲生氏郷、加藤嘉明といった戦国大名の崇敬を集めた。更に、江戸時代には会津藩主松平(保科)家の篤い保護を受けた。
福島県河沼郡柳津町