北条時頼公宝筺印塔(鎌倉)
「北鎌倉にあってあじさい寺として知られている明月院は、もともとは1256(康元元)年に北条時頼が建てた最明寺だったんだ」
「あぁ、それで、ここに北条時頼公のお墓があるわけね」
「そう。このお墓が、最明寺だった頃の唯一の名残。
時頼が亡くなった後、子の時宗が。。。」
「大河ドラマのね」
「その時宗が父親の菩提を弔う意味を込めて禅興寺を建てたんだ。開山は蘭渓道隆。
ところが、室町時代の初期には荒廃してしまう。それを管領上杉憲方が再興しているんだね。
それで、室町幕府3代将軍義満の時代には関東十刹の1位にまでなっている」
「その後いろいろあって、明治までは持ちこたえたのだけれど、明治に入ってから廃寺になってしまったと」
「残念だけどね。
それでも、塔頭だった明月院だけはこうして残ったんだね。
それから、最初からずっと変わらないで有り続けているのが北条時頼公のお墓。小さいけれど歴史を感じるでしょ」