[違法性阻却事由]
■正当防衛
+■正当化の根拠

+■急迫性 急迫:法益の侵害が現に存在しているか、または間近に押し迫っていること
  @予期された侵害と急迫性 ※判例→肯定
  A積極的加害意思と急迫性 ※判例→否定

+■自招侵害・喧嘩闘争
  正当防衛を否定する法的構成
   権利濫用説、原因において違法な行為の理論、社会的相当説
  ※挑発に対する反撃行為が正当防衛の場合に注意→正当防衛成立の余地がない


+■不正の侵害
  対物防衛の可否 正当防衛説、緊急避難説、正当防衛準用説 ※『不正』(§36)の意味と違法性

+■防衛行為 ※正当防衛の成立の有無
  @防衛行為の結果が第三者に生じた場合 正当防衛説、誤想防衛説、緊急避難説
  A侵害者が第三者の者を利用した場合 緊急避難説、正当防衛説
  B防衛者が第三者の者を利用した場合

+■防衛の意思
  @要否 行為無価値、結果無価値の視点
  A防衛意思の内容 ※自己の行為が防衛行為に向けられていることの認識(多数説)
  B積極的加害意図
   ※判例 急迫性→防衛行為に及ぶ以前の意思内容 防衛の意思→防衛行為の実行時における意思内容
  C偶然防衛

+■やむを得ずにした行為
  @必要性・相当性の具体的内容
   ※相当性=法益の相対的な権衡+防衛手段の相当性
  A緊急避難との異同

+■過剰防衛
  過剰防衛における刑の減免の根拠 違法性減少説、責任減少説、双方減少説
   ※誤想過剰防衛について§36U準用できる事例が異なる

+■誤想防衛   @誤想防衛の諸類型 過失の過剰防衛と誤想防衛
  A誤想防衛と故意の阻却(特に誤想過剰防衛の場合) 事実の錯誤説、第三の錯誤説、法律の錯誤説
   ※過剰性の認識の有無 認識あり→故意犯 認識なし→過失犯の成否
  B誤想過剰防衛と§36U準用の有無 違法性減少説、責任減少説

■緊急避難
 緊急避難の法的性質
  @責任阻却事由説、違法性阻却事由説 ※正当防衛と異なり何ら帰責性のない第三者に対する法益侵害
  A緊急避難に対する正当防衛の可否

+■避難行為の相当性 ※相当性の要否→どのような意味・他の要件との関係は?

+■緊急避難の諸問題
  @自招危難
  A過剰避難 ※@法益の権衡を破った場合 A補充性を満たさなかった場合
  B誤想避難、誤想過剰避難

+■被害者の同意
  @体系上の位置づけ
   ※@犯罪の成否に影響しないもの A構成要件が変化するもの
    B構成要件該当性が否定されるもの C違法性が否定されるもの
  A不処罰となる場合の根拠
  B同意の要件
  C被害者の同意についての錯誤 同意の認識の要否

+■推定的同意
  @違法性阻却の根拠
  A推定的同意の要件

+■治療行為
  @体系上の位置づけ 構成要件該当性説、違法性阻却説
  A不処罰の根拠、要件 インフォームドコンセントとの関係
  B専断的治療行為
   ※患者の自己決定権←→適切な医療行為という手段の相当性

+■安楽死
  意義・要件 ※[参考]東海大学安楽死事件

+■自救行為
  要件 ※侵害の急迫性がない(←→正当防衛)→厳格な必要性・厳格な相当性+緊急性