2003/1/30 (木) 

 一文字の 違いは 大きな ルビコン川
 「検閲」か「検査」か。たった一文字の違いを一つの大きな争点として、大阪地裁で第一回口頭弁論が開かれた。弁護士が窃盗罪などで起訴された男性被告との大阪拘置所での接見で検閲なしのビデオ閲覧が認められなかったの事件。
 ことは、接見交通権に違反しうるし、憲法違反にまで発展しうる。

 身をも刺す 寒さに 凍る 都心かな
 今日は夜から寒かった。これだけ寒いと電車などは運行に支障を来たしているところもあるだろう。と思いきや、少なくとも私の乗った路線では何事もなかった。乗り込んでくる客層にも何らの変化はなかった。
 東京の交通網も対策が採られているから丈夫になったものだ。
と思っていたら、何箇所かではいくらかの支障が出たようだ。これだけ寒ければ、それはそうだろう。

 微妙に揺れる判断に 女神は誰に ラブレター
 外形標準課税訴訟の判決が東京高裁であった。第一審は外形標準課税そのものが違法としたのに対して、第二審は外形標準課税そのものは違法とは判断しなかった。しかし、東京都の実施した標準課税は違法とし東京都側の敗訴となった。
 都知事の会見を引くまでもなく、東京都側の主張が一部認められたと読み取ることも十分に出来る。東京都は上告の予定というが、最高司法府はどちらに微笑みを投げかけるのか。

歌川広重の『東海道五十三次

2003/1/29 (水) 

 反省と 深き後悔 頬伝う
 東京地裁の論告求刑で死刑を求刑されたオウム事件(坂本一家殺害事件)のN被告は何度もうなだれたという。自分の人生を振り返って後悔の言葉ももらしたと。被告の流した涙に数々の被害者への償いの思いと深い反省が滲み出ていると考えたい。
 しかし、罪は罪である。
 前橋銃殺事件で暴力団の容疑者が警視庁目白署に出頭したという。
JR山手線の目白駅を降りて、学習院大学のほうへ目白通りに沿って歩いていったところにある目白署。今日、その目白署の近くというのか前にしばし居た。もちろん用事があっての立ち寄り。立ち寄りと言っても、いつぞやの任意同行を求められた業者のようにではなく、警察署に用事があったわけではない。
その時は出頭のニュースは知らなかった。車の出入りはいくらかあったけれども、別段、普段とは変わりがなかった。
 ただただ、寒かった。
 身代わりではないのかというようなことを言う向きもある。発表では拳銃を所持していないということだから、そうかもしれないような気もする。とはいえ、一般人3人もの命を奪ったことに加えて、ターゲットを逃した犯人に逃げ場所はなかったのだろう。

2003/1/28 (火) 

 桃源郷 遠くにありて 想うもの
 なぜか近くには桃源郷はない。遠いからこそ桃源郷なのだろう。しかし、遠いということは情報を入手しにくいわけで、それだけでも非常にリスクが高い。
 千葉県警は、出資法違反容疑で東京都中央区の「華信」を捜索。コンゴ開発計画に出資を募っていたということだが、県警は詐欺容疑も検討しているという。
 桃源郷はお金では買えない。だからこそ、夢を見ることが出来る。

2003/1/27 (月) 

 寄らば 文殊の 智慧比べ 名前負けして 住民勝訴
 敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」を巡る行政訴訟で名古屋高裁金沢支部は住民の主張を認めて、「ナトリウム漏れ事故で放射性物質が原子炉外に出る危険性や、蒸気発生器内の事故で炉心崩壊を起こす恐れがある」とした上で設置許可を無効とした。
「もんじゅ」は95年にナトリウム漏れ事故を起こして以来運転停止となっている。この種の裁判では、今まで住民の主張が認められず、政府の行為が追認されるのが常識だった。今回はこの行政よりの常識覆ったことになる。この判決によって、政府の原子力政策の転換を促す結果となる可能性が高い。
この裁判では「絶対安全」に重きが置かれたが、こうした考え方に対しては、そもそも原子力に「絶対安全」などは有り得ないという主張から疑問が呈されている。
そして、「絶対安全」が住民の間に原子力不信を広めたのだとする。もっともなことと思う。しかし、だからといって、「絶対安全」による説明によって住民を説得し設置へと至ったことを軽視してはならないだろう。現在では、「絶対安全」は有り得ず、リスクを極小化して既存施設を活用していくことが望まれるにせよ、設置許可の当時の事情は異なっていたことは否定出来ない。
もちろん、この点は、行政側と住民側で考えが全く異なる。 国の上告は間違えなく、判断は最高裁に持ち込まれるだろう。


[参考]原子力安全委員会
原子力資料情報室
原子力百科事典
電力統計月報
日本の発電電力量構成比推移
主要各国における電源構成


2003/1/26 (日) 

 酒飲んで 男は 野獣に成り下がる
 埼玉県熊谷市で泥酔している会社員を保護しようとした警官が、この男に指を食いちぎられ重傷。この男、傷害罪で現行犯逮捕と相成る。
 現場の警察官は体を張って市民の安全を確保するために汗している。今、この安全が保たれているのは、こうした人々の日頃の努力だと言ってよいだろう。
 こうした方々に迷惑をかけるようなことは慎まなければならない。ましてや、酔って傷害をするとはもっての他。

2003/1/25 (土) 

 仕立て糸 抜かれて 蜘蛛の巣 宙を舞う
サーバーへのウィルス侵入によって、韓国全土でネットワークが一時不通となる。これは、米国のイラク攻撃に対するテロなのか。あるいは悪質な悪戯(いたずら)なのだろうか。もっとも、悪戯(いたずら)とは言えないだろう。立派な犯罪である。
幸い、日本では影響は軽微だったようで、インターネットにアクセスするも何らのストレスを感じることは無かった。
 それよりも、「前橋市三俣町スナック発砲事件」のほうがショッキング。暴力団同士の抗争に一般人が3人も巻き込まれたというのは前代未聞。しかも、狙われた元組長は以前にも狙われて負傷していたという。警察のマークは不完全だったのか、あるいは、マークしていても防ぎきれなかったのか。
暴力団同士ならともかく、一般市民を巻き込むようになるとは嘆かわしい。