秩父7番青苔山法長寺

7番札所に立ち寄る前に11番に立ち寄った。
本当は第二回目の巡礼は11番札所までにするつもりだった。が、である。
すぐそばに7番があるではないか。ということを地図で確認したわけではない。
まず、丘があった。そして何気なく丘の上を見上げた。このときはもはや帰途についている。だから、2枚の地図もポケットから取り出してすっかり仕舞い込んでいた。
丘の上に寺が見えた。なんと言うお寺かなと少し気になる。そして、調べるより前に巡礼姿の人たちが丘を下りてくるのを目撃した。


 ここは札所ではないか。
標識が見える。「7番」。そう、7番札所だ。
こうなっては立ち寄らない手はない。早速、先の巡礼の人たちが下りてきた道を逆方向に登っていく。
 丘の上にある7番札所の法長寺へと至る道は畑に囲まれており、その先は民家に囲まれていた。下からみたときは大きな境内のように感じたが、丘を登りきったところから見える門への道は車が一台ようやく通れる程度しかない。すれ違うことは出来ないのだ。
 しかし、その道を過ぎると丘の下から見たのと同じ規模の寺の境内が拡がっているのが確認出来る。
 この法長寺、行基ゆかりであり行基の刻みこの地に安置した十一面観音に由来する。行基は十一面観音を背負って秩父の地に至ったが、そこで急に十一面観音が重くなったために、それを霊験として安置したという。その十一面観音がやがて牛の姿となって牧童と出会い、牧童は蹲った牛を看病し一夜を過ごす。一夜明けると牛は十一面観音になっていたのだという。
 その十一面観音のためにお堂を建立したのが法長寺の始まりという。

秩父郡横瀬町苅米1508


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