八坂の塔


京都東山のシンボルと言って良い。もう何度も東山に訪れているが、いつも、どこからでも見ることの出来る八坂の塔を目印にして歩いている。
今回は3月。春に近いというのに雪が降った。京都で雪を見たのは2度目。その雪がハラリと舞う中での八坂の塔の何と美しいことか。
駅に向うために、その場を離れることが惜しい限り。未練がましく八坂の塔を最後まで、見えなくなるまで見つづけようと振り返り続けた。
この塔、臨済宗建仁寺派に属する歴とした寺院。その本名を霊応山法観寺という。
創建は古く、聖徳太子が如意輪観音の夢のお告げにより589年に建立したと伝えられる。
境内で飛鳥時代の瓦が出土していることからも、寺の規模がどの程度かは定かではないものの古寺院であることだけは確か。つまり、もともとは大きな寺院であり決して塔だけではなかった。それが、治承3(1179)年に巻き起こった清水寺と祇園社との争いの巻き添えによって堂宇を焼失。その後も二度焼けたとのことで、結局は永享12(1440)年に室町6代将軍足利義教によって再建された五重塔のみが残った。

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