印象派
1874年に写真家のナダールのアトリエの2階で開催された展示会に出品されていたモネの『印象、日の出』は未完成品だとして美術批評家から非難の嵐となった。このモネの作品を美術批評家のルロア記者が「印象主義者たち」と捩ったのが印象派という名称のもととなったが、このグループに参加していたモネ、シスレー、ルノアール、バジールらはマネのアトリエなどで親交を結び『バティニョールの仲間たち』と呼ばれていた人々。そして、第1回印象派展と呼ばれることになるナダールのアトリエでの「画家、彫刻家、版画家の協同組合」というぱっとしない展覧会に参加したのはモネ、ドガ、セザンヌ、シスレー、ピサロ、ルノアール、モリゾら。モネ達が自分達から印象派を名乗ったのは第3回の展覧会から。
印象派に共通して見られるのは、明るい色彩と浮世絵にヒントを得たデフォルメした大胆な構図、市民的な画題。
ギュスターブ・カイユボット(1848-94):『田舎の肖像画』
ベルト・モリゾー(1841-1895):『チョウチョウ捕り』
アンリ・エドモン・クロス(1848-1894):『夕風』
メアリ・カサット(1844-1926):『母と子』
エドガード・ドガ(1834-1917):『楽屋の踊り子
』
オーギュスト・ルノアール(1841-1919):『ピアノに寄る娘たち』
エドゥアール・マネ(1832-1883):『草上の昼食』
[参考]後期印象派